国産顕微鏡第1号　田中式顕微鏡　アンティーク顕微鏡

現在、我が国で量産された国産顕微鏡第1号は、1907年（明治40年）に製作された「田中式顕微鏡」であることが、今から10年前に学問的に明らかにされた。
　田中式顕微鏡はドイツのライツ顕微鏡をモデルにして開発されたものであったが、大変よくできていて当時の多くの学者から絶賛された。惜しいことに、大正12年の関東大震災で工場が壊滅的な被害を受け、田中式顕微鏡の生産は中止になった（正確な数字は分からないがそれまでに数万台生産されたものと予想されている）。
　現存する田中式顕微鏡は日本全体でわずかに10台程度であり、極めて貴重である。田中式顕微鏡は日本分析機器工業会・日本科学機器協会によって「分析機器・科学機器遺産」として認定され、「産業技術史資料データベース」にも登録されている。
　所有が判明しているものは、個人所蔵がほとんどである。今回出品する「田中式顕微鏡NO.261」は最初の頃の田中式顕微鏡であり、レンズ等もよく保存されており、検鏡すると11０年以上前の顕微鏡とは思えないほど、鮮明に見える。国内に僅かしか存在しない貴重な顕微鏡を所有してみませんか？ 今後、この田中式顕微鏡の価値がますます上がることは確実です（文化財級）。
　ただし、中古品なので、汚れ、傷等は見られる。また、収納箱は同型のライツ社のものである。

参考文献：日本顕微鏡工業会「顕微鏡の歴史」https://microscope.jp/history/07-2.html
産業技術史資料データベース：
https://sts.kahaku.go.jp/sts/detail.php?no=907290890002&c=&y1=&y2=&id=&pref=&city=&org=&word=&p=1470

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